自律神経とはざっくりと「内臓、血管などの働きを調整し体内の環境を整える神経」。
脳は神経という線で体のあらゆる部分と繋がっていて体の情報取得指令を行っています。
神経は以下のように分類されます。
集められた情報を集積して処理する「中枢神経」→脳+脊髄からなります。
神経には全身に張り巡らされている「末梢神経」→体性神経、自律神経に分けられます。
さらに細かく分類すると、
「体性神経」→知覚神経&運動神経
「自立神経」→交感神経&副交感神経
という風に分けられます。
ここではダイエットのポイントとなる「自律神経」にフォーカスしていきます。
自律神経の働き
自律神経は無意識的に消化・吸収・代謝・循環をつかさどっていて、呼吸や運動により間接的に影響を及ぼすことが出来ます。
また自律神経には、「交換神経」と「副交感神経」の二つがあり、お互いバランスを取っています。生活をしていく上でどちらかが必ず優位になって働いているのです。
〈交感神経〉
優位:活動・緊張・日中
働き:心臓拍動が多い/肝臓のグリコラーゲン分解/内臓消化活動の抑制
〈副交感神経〉
優位:休憩・リラックス・夜間
働き:心臓拍動が少ない/肝臓のグリコラーゲン合成/内臓消化活動の促進
この様に自律神経は身体にとって大切な働きをしてくれるのです。
自律神経が乱れるとどうなってしまうのか?
結論:太ります!
自律神経が乱れると様々な影響を及ぼしますが、ダイエットとの関係について説明していきます。
自律神経が乱れることで太る理由
自律神経は様々な器官の働きを調整する重要な神経で、交感神経と副交感神経が交互にバランスを保って作用しています。
しかしバランスが乱れ一方が強く作用し続けた場合、特に副交感神経が強く作用し続けた場合、心身が疲労して様々な不調が現れます。血管が収縮して血管が滞留し、代謝が落ちてしまいます。さらに老廃物が溜まることによって冷えやむくみが起きやすくなるのです。また、胃腸の働きも弱まってしまい、消化不良を起こし、便秘になったりもします。つまり体に脂肪を溜めこみやすい状態に陥ってしまうため、結果的に太ってしまうのです。
自律神経を調整してダイエットする方法
日中起きて活動しているときは主に交感神経が働きます。
夜間眠っているときは主に副交感神経が働きます。
お互いのバランスを整えることで、代謝がよくなり、脂肪燃焼が促され、太りにくい体づくりにつながります。
<朝>
朝は眠っているときに副交感神経が活動をするための交感神経へと切り替わる時間になります。すっきりと目覚められない場合は、この切替がスムーズに行われていないということです。逆にこの切替がスムーズにいくことができれば、体温が上昇して自然に代謝が上り、脂肪が効率よく燃えてくれる1日が始まるのです。
自律神経による身体機能(体温調整や心臓の拍動など)は自分の意志では直接コントロール出来ませんが、呼吸は意識的にコントロール出来ます。朝は胸いっぱいに息を吸い込んでから吐く、という動作を数回行うだけで自律神経の動きが整えられて、副交感神経から交感神経への切替がうまくいきやすくなります。
<昼>
現代人でも多い座り仕事。
座ったままの姿勢で長時間仕事をしていることが多い場合、
交感神経が活発に働くべき昼間に脳にストレスがたまり、自律神経の調整がうまくいかなくなります。
すると昼間でも代謝が落ちやすく、体脂肪や老廃物を貯めこみやすい体質となるのです。
また、だるさやむくみといった症状も現れていきます。
そんなときには、手や足などの末端をマッサージや軽い運動などで刺激してあげると脳の動きが活性化され交感神経も活発になります。
<夜>
夜は全身の筋肉に疲れが溜まり、緊張した状態で、交感神経が優位になったままの状態です。
そのまま寝てしまうと翌日に疲れを残すだけではなく、自律神経の正常なリズムを乱す原因にもなってしまいます。
筋肉を軽くマッサージし、寝る90分前には湯船につかり脳と体をリラックスさせます。
こうすることによって睡眠中の副交感神経と朝目覚めたときの交感神経のスイッチがスムーズに切り替わりやすくなります。
そして意外にも、寝る前の長時間ストレッチはNG!!
よくある勘違いで、寝る前に長めのストレッチをする方がいます。これは絶対にNG。
寝る前のストレッチは逆に脳と体を覚醒させてしまうため、眠くなくなります。
自律神経が乱れる要因ですので注意しましょう!